■蔵人日誌4月1日号
今回は、諏訪蔵(長野)より、製造課の浅沢が担当します。
すっかり暖かくなり、春めいてきたこの頃です。気持ちも晴れやかになります。
さて、今回は、製造課の仕事の一部「濾過(ろか)」についてご紹介します。
「安心・安全」のために最も重要な作業が「濾過」です。
日本酒の製造過程では、目的によって、いろんな濾過方法を用いています。ちょっと専門的なお話になりますが、ご興味のある方はご覧ください。
①もろみ中のオリを取り除く。(搾り)
酒袋に醪を入れ、オリ(酒粕)と清酒を分離します。
②しぼりたて生原酒(新酒)の場合
新酒の風味をあまり損ねないようにしたい商品には、目の粗いフィルターを用います。
③通年販売する生酒は、酵母菌などの菌を取り除き、味が変わらないように、目の細かいフィルターを使います。
④冬場に一升瓶に搾りたてのお酒を詰めて氷点下の冷蔵庫に貯蔵するときは、鮮度が落ちないように、目の細かいフィルターを使って、熟成を早める大きな粒子を取り除きます。
⑤酒造りやお酒の割水につかう井戸水もフィルターで濾過しています。
また、フィルター類は、常に清潔に保たなくてはいけませんので、毎日、終業時に通水、清掃しています。
当蔵のように、寒仕込み蔵で、手造り中心の蔵は、その商品の特徴や発売時期、味わいの違いによって、色々な方法によって濾過を行い、皆様に喜んでもらえるお酒を造りに取り組んでいます。
日々、新しい技術が生まれる日本酒業界。これから、どんな技術が生まれるか。もっと美味しい日本酒が呑める日がくると良いですね。
◆4月のトピックス◆
4月7日(金)~9日(日)京王百貨店聖蹟桜ヶ丘店 試飲販売会開催
4月11日(火)河内屋ジェノス総合展示会『とれすぽ』 出展
4月12日(水)日本の酒メッセ 出展
<製造課・浅沢>