■蔵人日誌3月1日号

 3月となり、信州諏訪にも春の気配が感じられるようになってきました。
2月は暖かい日、寒い日が交互に来て体調管理が大変な月になりましたが、酒造りにとっても、常に一定の温度の中での造りが一番良いために、とても苦労した2月でした。
造りもいよいよ終盤、気を引き締めての仕込みを続けます。

<純米大吟醸の袋搾り。感動の一瞬!>
 2月21日 全量東京八王子産の米を使用した「純米大吟醸・髙尾の天狗」を上槽し、蔵の中に華やかな香りが充満しました。
そして3日後の24日には 「純米大吟醸・山田錦」の上槽も行い、蔵の中は大吟醸の香りに溢れ、杜氏冥利に尽きるひと時です。
 そして「袋搾り」に入ります。今季の造りを蔵人と共に丁寧に仕込んで、できた大吟醸。舟口から垂れてきた滴を飲んでみて「旨い。去年より出来が良い」と思い、皆の顔を見回しました。言葉より先に皆の顔が綻んだのが解り、「今年の出来は更に良くなった」と確信が持てた感動の瞬間でした。
 毎年、特別商品として限定発売しております「翠露純米大吟醸生原酒 山田錦磨き39% 初しぼり」は、2月25日に発売の予定にしておりましたが、酒の仕上がりが予定より遅れ、3月5日(金)よりギャラリー舞姫で発売致します。(ネットショッピングでは3月3日より受付開始致します)
舞姫蔵が発売する山田錦磨き39%の「唯一の生酒」です。
果実を思わせる華やかな香り、口中に広がるふくよかな旨み、余韻が残る喉越しをお楽しみいただけますので、ご期待ください。

〈杜氏・磯崎〉