舞姫message(33) 「新社会人の君に乾杯」伊集院静氏からのmessage
「新社会人の君に乾杯」伊集院静氏からのmessage
舞姫message(5)(17)に紹介致しましたが、今年は4月3日、日経新聞に「新社会人の君に乾杯」が掲載されました。
感動する言葉、疲れを癒す言葉、明日への意欲を起こす言葉、
齢はとっても、いつまでもこの感動を持ち続けたいと思い紹介させて頂きます。
<新しい情熱を待っている>
新社会人おめでとう
今日、君はどんな職場で社会人のスタートを迎えただろうか。
どんな仕事であれ、そこが君の出発点だ。
仕事とは何だろうか?
私は、理想と、情熱で、獲得するものだと思う。
でも今の君に、理想である仕事はすぐには見えないだろう。
汗を流し、逆風を進み、働き抜いて、ようやく見えるものだ。
しかし、情熱は、今日の君の中にもあるはずだ。
人を、モノゴトを、社会を動かす原動力こそが、情熱だ。
<ひとつアドバイスをしよう>
十人の人間に、十色の、十のかたちの情熱があるんだ。
その情熱は鍛え、磨き、時に叱咤すれば、情熱は育ち成長するものなんだ。
そしてやがて君だけの情熱のかたちができてくる。
それが個性だ。個性は君が生きている証しなんだ。
実は、先輩たちは、君たちの新しい情熱を待っているんだ。
最初はガムシャラでもイイ。暴走に見えてもかまわない。
あきらめずにぶつかれば、いつか大きな壁を打ち砕く。
新しいかたちの、新しい温度の情熱で、未来を作るんだ。
失敗をおそれるな。辛苦に立ちむかえ。困難なものにむかう姿
勢にこそ真理はある。己だけのために生きるな。それが仕事の
品性であり、君の品格になる。
苦しいかって? そりゃラクなものは仕事にはないさ。
でも疲れたら、夕空を見上げて一杯やればいい。
新しい個性に乾杯。
伊集院静